先週の日曜日、オオサカンの第30回記念定期演奏会がありました。
もうすぐ1週間経つのですが、未だに余韻が残っています。
吹奏楽のための協奏曲のフレーズ、拍子がふとした瞬間に頭の中に流れてしまいます笑
今年の3月・6月の定期はコロナのため中止になってしまい、いずみホールでの演奏は実に
1年ぶりとなりました。
加えて、このコロナ下において、合奏形態を復活させ、本番というものをしたのが8月末。
それまでは個人差はあれど満足に楽器に触れていない状態、それで迎えるは超弩級なプログラム。
演奏面での不安がなかなか拭いきれませんでしたが、集中練習が始まるとそれは杞憂に終わりました。
今回客演指揮を務めてくださった飯森範親氏。
個人的には学生時代にマーラーの交響曲第2番を演奏した時以来の共演です。
そんな飯森氏の指揮と言葉で、オオサカンのサウンドがみるみる変わっていき、驚くと同時にとても楽しい気持ちに!!
イントネーションや音色のチョイスをとても大切に、また深いところまでこだわっていらっしゃいました。
リハーサル自体はすごくサクサク進むのに、終わってみれば毎回濃密な時間でした。
1年ぶりの定期、何としてもいいものを聴いてもらいたい。
リハーサルが終わっても、各パートで確認と合わせでぎりぎりまで調整していました。
帰りの電車は毎回疲れで乗り過ごしそうになるくらいでした笑
本番当日。礼服を着ての本番があまりに久しぶりなため、衣装やその他荷物に忘れ物はないかそわそわしつつ出発。
感染予防対策に沿いながらホールの準備。
ゲネプロ。
いずみホールの響きってこんなんやったなあと思い返しながら、最終調整をしていきます。
終わった後のキレートレモンの補給もお久しぶり。
(ゲネ前にも実は別のクエン酸飲料を飲んでました)
1年ぶりの燕尾に袖を通して、いよいよ本番。
やはり、舞台の上で奏でる時間は、特別なものでした。
飯森氏と共にエキサイトしていくのを感じながら演奏していました。
当たり前ですが、やれるだけのことは出し切ったと思います。
でも、その当たり前ができたことがたまらなく嬉しかったのです。
全てが終わってから疲れがどっと来ましたが、それは確かに物理的なブランクで感覚を呼び戻したが故の疲れでもありましたが、
同時に充実感に満ち溢れた疲れでもありました。
これが生で音楽を演奏することの醍醐味なんですね。
(終演後のホルンセクション。飯森氏と)
今回のプログラムは、以下の通りでした。
1部
献呈序曲/クリフトン・ウィリアムズ
シンフォニック・プレリュード/アルフレッド・リード
交響詩「アルプスの詩」/フランコ・チェザリーニ
2部
Mont Fuji(富士山)〜北斎の版画に触発されて〜/真島 俊夫
吹奏楽のための協奏曲/高 昌帥
アンコール
クロス・バイ・マーチ/三善 晃
ちなみにですが、今回の定期演奏会の一部が
オオサカンのYouTubeチャンネルにて配信決定しました!!!
配信は10月の予定で、どの曲が配信されるかはお楽しみ!(笑)
今回感染予防対策として座席数を絞ったこともあり、お越しいただけなかった方も
その一部をお楽しみいただけます。
ぜひ今からチャンネル登録とベルマークの通知をONにしておいてくださいね!
ご来場くださった方々、本当にありがとうございました!!
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ところで今回の演奏会、個人的には充実感と
共に安心感も感じられた演奏会でもありました。
冒頭に書いた演奏面での不安、あれは
いわゆる一般奏者が抱える不安で、僕は
これとは別にもうひとつ不安に思っていた
ことがありました。
それは、
「まだ不安定な歯の状態で大曲揃いの演奏が最後までできるのか」。
譜面をもらってから1人で譜読みをしている時、指定されたダイナミクスで
吹こうとすると最後の方でどうしても歯に違和感を感じてしまい、唇のバテとはまた
違った意味で、最後まで一定のパフォーマンスができないことに悩んでいました。
(その違和感を庇うようにして結果的にバテも早くなったことは言うまでもありません)
富士山、アルプス、協奏曲、他の楽器もそうですがホルンセクションで目立つ所が
いくつもあり、それに耐えうるかどうかばかりが気がかりでした。
表現したい気持ちについていけないのが一番しんどくなるので…
集中練習が始まってから1日目終了後、案の定歯と歯茎は負荷のかけ過ぎで痛くて
ますます不安になってしまいました。
でもそこから周りから色々アドバイスをいただいたことで光が見え始めて、
「お、これいけるんちゃう???」
と前向きになれて日々を過ごすことができました。
そして本番、1部最後のアルプスのCdurのコード、2部最後の協奏曲のCdurの
コードまでしっかり吹き切り、アンコールまで駆け抜けた自分に「吹けたやん!」
と心の中で拍手。
まだまだではありますが、ようやくひとつ着地点が見えたような気がしました。
この本番を乗り越えた、という経験も大きな支えになってくれたと思います。
これからも一歩一歩踏みしめて、少しずつでもいいから前進してもっともっと
演奏できるようになっていこうと思います!
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