iOSデバイスに外部マイクを接続する(zoom H2n編)




今回は、以前ブログでiPhone・iPadで多重録音におすすめのマイクを紹介した記事で、Lightning製品ではなくPCMレコーダー等を外部マイクとして接続する方法をご紹介しましたが、ある重大な問題を抱えていることを書くのを忘れていたのでその補足的な意味で書こうと思います。

以前の紹介記事はこちら








・iOSデバイスに外部マイクを接続しても使えない問題



外部マイクをiOSデバイスに接続しようとすると、このような表示が出る場合があります。


読んで字のごとくなのですが、iOSデバイスから供給できる以上に電力が必要な場合このような表示が出て認識はされても↓のようにそのまま使えないことがあります。




かつてiPhone 6sにH2nを接続して使っていた時はそのまま使えていたのですが、第2世代iPhone SEに変えてからこの表示が出るようなり使えなくなってしまっていました…(このくだりはSNSに演奏動画をアップロードした時に音質荒くなる問題について考察した記事でも触れてます)


Lightning直挿しのマイクでも全然いいのですが、時にはiPad/iPhoneと音源の距離はあるけど、マイクは出来るだけ音源に近づけて(そこにフォーカスして)録りたいこともあるかと思います。
それに対する解決法をご紹介します。




セルフパワータイプのUSBハブを間にかます




iOSデバイスからではなく、間にUSBハブをかませてそこから接続機器の電源を供給する方法です。

上記の見出しで下線を引いた理由は、USBハブに限らずですがUSB製品には電源の供給方法が2つ種類があり、セルフパワータイプバスパワータイプがありバスパワータイプでは問題が解決しないからです。



それぞれの違いを説明すると、

・バスパワータイプ
接続機器の電源をパソコンや接続先のポートから供給して動作するタイプ。消費電力100mA以下の機器が動作できるようです。H2nはこれ以上の電力を必要としているので使えない、というわけですね。


・セルフパワータイプ
接続機器の電源をACアダプタなどから供給するタイプ。バスパワーと違い、接続元・接続先とは別に第3の場所から電源を供給するので消費電力が大きい機器でも安定して動作させることができます。



要はどこから電力を供給するかの違いですね。セルフパワータイプのUSBハブにH2nを接続することで電力をまかなうことができるのです。



というわけでセルフパワーのUSBハブ、買いました。
最初はネットで調べて出てきたものを買おうしていたんですが、Amazonで調べるうちにもっと良さそうなものを見つけました。


外部マイク接続用途なのでカードリーダーとかは要らないし、電源供給用の端子はmicro USB-typeCなので何かと便利(画像のUSB-A端子は接続先に挿します)。さらに値段も1000円を切っていてお買い得!!(2021/4/20現在)
シンプル・ザ・ベストなUSBハブです。




というわけで接続してみました↓


赤の点線で囲ってあるのがUSBハブ。H2nをここに接続して、ハブとiPadを純正のカメラアダプタを介して接続しています。

画像だけでは本当に接続できてるのか?と思いますので、接続してH2nを起動したところを動画に撮ってGIFにしました! 



GIFなので画質は粗いですが、H2nの電源を入れても冒頭の「消費電力が大きすぎます」との表示が出ていないことが分かります。


つまり外部マイクとして認識し、かつ実際に音声入力ができるようになっているのです!!


配信等もこれでH2nのマイクを通して音声を配信することができます。





ちなみになぜH2nを推しているかというと、この機種のイチオシポイントのひとつである「MSマイク」をデフォルトで使用できるからです!


ざっくり説明するとステレオの左右幅を可変することができるタイプのマイクです。


このようにステレオ幅をOFFにしてモノラル音声で録ったり、




このように段階的にステレオの広がり具合を変えることができます。



こんな感じのかなりワイドなステレオ幅に設定することも可能です。




以前の紹介記事に書いた同じzoomから出ているLightning接続タイプのiQ7もMSマイクを備えているのですが、あれは後から変更可能な状態で録音するもので、事前に設定できるステレオ幅は90°と120°の固定のみです。
ただ90°という狭めの角度で録っていてもブレスの音が入ってしまったりします。(多分iQ7の入力がやや敏感なのもあると思いますが)


そんな時にH2nのMSマイクで幅をこれらよりさらに狭めに設定して録れば、狙った対象の音にかなり絞って録ることができるというわけです。
まぁ、その分方向とかかなりシビアに調整しないと悲惨なことになりますが…。




やっぱりH2nは優秀ですね。
サラウンド録音も可能ですし、簡単な音声編集なら本体でもできちゃいます。


現在iQ7はこの1年のコロナ禍における配信需要で市場から定価ではすっかり消えてしまっており、見つかるものは値段がかなり高い状態です。(元々9000円台だったのが今ではほぼ1.8〜2倍)

しかしH2nは前回の紹介記事の時からAmazonでは変わらず16200円ですし、汎用性のことを考えるとこちらを買う方がいいと思います。







タイトルでH2nに絞りましたが、これはLightning接続じゃない他の外部マイク接続でも有効です。ただし、それでも消費電力が大きすぎたり、使えない場合はUSBハブではなくiOS対応のオーディオインターフェースにかませることになるのではそこはご注意。








というわけで、iOSデバイスにLightning接続じゃない外部マイクを接続するときの補足記事でした!



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