こんなことはこれっきりにしたい

…はい、画像の通りです。

1/28の夜、練習帰りに大学の敷地を小雨の中自転車で帰ってたら、下り坂でスリップして車道の中央のブロックに躓き、さらにそのまま投げ出されました。

楽器ケース背負ってて、本来なら右側にケースから落ちるところを反射的に左肩を向け、そのまま顔面で何回かバウンド。

多分「痛〜ッ！！」ってそこそこの声で一回叫んだくらいで、特に呻きもせずだったのですが、

物音が物音だっただけに、たまたま駅に向かって歩いてた学生さんが駆け寄ってくれました。

肩から上で受傷したため身体は軽い打撲と擦り傷で済んでおり、顔面も絵面はたいそう酷かったようですが意識は正常でした。

ついでに両手も挫傷。

すぐに救急車を呼んでもらい、待っている間に前歯の感触がおかしいことに気づき、「あ、これもしかして歯欠けてます？」と聞くと(その喋り方がすでに歯抜けみたいだったのでほぼ確実だったのですが)「あ〜…欠けてますね」と返事。

……あ〜こりゃやっちまったなあと。

しかし、それよりも額の裂傷の方が酷かったらしく、鼻筋伝いに流血していたのと、メガネは大破して視界不良でしたがアスファルトに血痕が数滴落ちてるのは自分でも確認できました。

10分くらいして救急車が来たので自力で車内へ。最初は座ってたのですが、両手の、特に右手の挫傷箇所があまりに多く、その出血を見てさすがに血の気が引いたのか座ってるのも辛くなり横になりたいと申し出てストレッチャーに。

バイタル測ってもらって、歯抜け声で質問に応答しながら、大学から15分ほどの病院に救急搬送されました。

まずCTスキャン。異常なし。その後再び処置室に戻り額の傷の縫合。当直の先生曰く「ジグザグに傷いっているから縫うのも大変だねこりゃ」とのことで、縦横に計10針ちょいほど縫いました。他の傷は医療用のキズパワーパッドをペタペタと。

処置が終わる頃に警察の方と、守衛さんの連絡を受けた大学の先生が来てくださり、聴取。

最初は処置後送ってもらって帰宅しようと思っていて、病院側もそうするつもりだったんですが、誰か下宿に一晩呼べる人はいないかと聞かれう〜ん(おらんなあ…)となっていると、やはり頭を打っているので万一のことがあっては困るから病院にいた方がいいと大学の先生が病院側に入院の説得を。(病院側はCTで異常が出なかった以上病床数のこともあるので容易に引き受けるわけにいかないと帰宅方針を最初取っていました)

数分の問答があって、その晩は入院することになりました。

そして集団部屋に案内され、荷物を置いて自販機の場所を教えてもらって温茶を購入。

欠けている部分にしみないかビクビクしながら飲んだんですが、これが全然しみない。

それどころか、断面を舌先で触っても痛みを感じない。後から衝撃で神経麻痺してたんかなあと思いましたが、当時は「不思議な欠け方するんやなあ」と思いました。

あと楽器の無事を1番に案じていたので、そこそこ手が動かせるようになったところで楽器ケースを開けて確認しました。まずケースに大きな損傷が無かったのにびっくりしたんですが、楽器本体も事故による凹みが見当たらず、ロータリーも全快でした。

身体あっての演奏活動で、無事だったから言えるのは十二分に承知の上なんですが、楽器が無事と分かった時は自分の怪我の方よりも安堵しました。多分コレ楽器もやられてたらそっちでしばらく立ち直れなかったかもです。

一通り説明を受けたあとはもうとっくに消灯時間だったため、読書灯？的な小さい灯りでしばらく過ごしました。

少し落ち着いて、真っ先に考えたのは、「歯」。あろうことか上前歯二本をアーチ状に欠いてしまったのです。そうでなくとも、歯に損傷が出た時点で管楽器奏者には致命的。すぐにTwitterを開き、現状報告を兼ねて大阪で管楽器事情に強い歯科はないか訊ねました。

すると早速、大学の先輩と後輩から心斎橋にある多田歯科医院をお薦めしてもらいました。また、それ以外にもたくさんの情報をフォロワー・フォロー外の方からお寄せいただきました。お見舞いの言葉をくださった方々も含め、本当にありがとうございます。

明日昼に時間ができたら絶対行こうと決意し、処方された抗生物質とロキソニンを飲んで就寝。

翌朝。

起床後トイレに行きたくなったので行って、洗面でようやく自分の顔をまじまじと見れたのでへぼへぼな視力で頑張ってのぞいてみたら、まぁ顔面崩壊の酷いこと。挫傷はもちろん、唇も内出血で晴れちゃってて、思わず笑っちゃいました。お腹が空いたので自販機に何かないか見たところ、ラムネが食べられそうだったので缶コーヒーと一緒に購入。

しかし、これがまたなかなか食べるのに苦労。こういう系はまず前歯やその近辺の歯で真っ二つにしていた人間で、それができない。仕方なく奥歯付近で噛もうとするもややグラつきがあったり、刺激になるようで上手く噛めない。数粒食べて諦めました。

しばらくすると、病院食が。

食パン、ベーコンと野菜のコンソメ煮っぽいもの、バナナ、ヤクルト。

食パンは噛みちぎる行為ができないので、手で少しずつちぎってはポイって感じで。コンソメ煮はスプーンでよく分からん感じに押し込んで食べました。このコンソメ煮が意外に美味しかった。バナナはラムネのことを考えると食べれそうになかったのでそのまま下げてもらいました…。

それからしばらくはひたすら携帯をいじいじ。時間差でツイートを見た人が何人もリプライをくれました。

外に出るにあたって、見た目を軽いものにするための処置をしてもらい、その後大学の先生に迎えに来てもらって退院、とりあえず大学へ。

保健センター→事務→音楽棟の順番にご挨拶と事の説明をして下山。

やはり音棟で先生に話した時が一番びっくりされましたね…担当教員の先生は歯の欠損を知ってさらにびっくりでした。そりゃそうだ。

帰宅途中に保健センターから仕入れた情報をもとに下宿近くで大学の取引先でもある薬局へ。ここで既製サイズのキズパワーパッドと、カットして使えるタイプのものとそれを固定するテープとを購入。

キズパワーパッド、高かったです…いやまあ一気に色んなサイズ買うとか想定されてないからアレなんですけど。

で、帰宅して鼻の下と顎の擦り傷の処置がもう限界を迎えていたので自分で再処置。

そしてこの日本命の、教えてもらった歯科へ。

受付で、これは現役プレイヤーでもあるな…って感じのオケ曲がチョイスされて流れてました。管楽器奏者の治療を何件もされてるだけあって事情を少し話しただけですぐに理解してもらえました。

そしてなんと、その場ですぐに被せ物をしてもらえたのです。これには僕もびっくり。

ちなみに、前歯の両隣の歯も少し欠けていたようで、ここも埋めてもらいました。

治療後レントゲンを撮り、触診からグラつきに関しては少し脱臼してるかもね〜とのこと。歯って脱臼するんや…

そんなこんなで歯科を後に。

ここまでとんとんと治療できるとは思ってなかったので拍子抜けしたのと同時に、少し安心したら疲れがドッと出てきて、帰りにライフで少し多めに食料を調達して帰宅して後はベッドイン。

それからは、病院の再診以外は基本的ずっと家にいます。

縫合部分は来週には抜糸とのこと。まだ保護パッドに血が滲んでるので不安がありますが…

後何より大変なのがお風呂。顔はお湯浴びてもいいから、むしろその時にしっかり洗いなさいと指導を受けたので普通にお湯かけてるんですが、両手がキツイ！！

まず風呂の時点でお湯に曝すと痛みでそれどころじゃなくなるので手袋をはめて他を洗って、あがって服を着て顔の処置をして手袋を外してから両手の洗浄。激痛に耐えながら何とか洗います。

で、ヒリヒリに耐えながらガーゼやキズパワーパッドをペタペタ。この作業が地味に長い…。

1日の1割をお風呂・その後のケアに使ってるみたいな状況です。後は、ちょっと携帯いじって寝るだけ。何せメガネがないので細かく物を見ることができないんでやることがなさ過ぎるんです…(一応前に使っていてスペアにしてるメガネがあるはずなんですが、探しても見つからず一旦断念)

傷は少しずつですが良くなってきてます。

唇は裂傷が無かったのか幸いして、腫れが引いて古い皮がめくれたら、見た目は前のようになりました。顔面の縫合したところ以外の傷や、両手に関しても大仰だった処置がピンポイントで済むくらいにはコンパクト？になってきています。

各SNSにはあらかた状況をしたためたので、びっくりされてる方も多いかと思います。ご心配をおかけし申し訳ありません。

また音楽面においては、まだどれほどのものか実感できていないので何とも言えないのですが、これからリハビリが始まり、その吹けなささに落胆することと思います。多方にご迷惑をおかけすることになり申し訳ありませんが、どうか暖かく手を差し伸べていただけたらと思います。僕も必要としてくれている現場のために1日でも早く復帰できるよう治療に努めます。

それでは、1月最後に起こった悲劇のご報告でした。

皆様、小雨で自転車でも行ける！と思っても注意しましょう…いっそ乗らない判断も時には必要です。