侮るなかれ、コルクとゴム





お久しぶりの更新となりました〜。約1ヶ月ぶりですね。



個人的に未曾有の(?)大事故により、卒業前のもろもろの構想・予定が全て崩れ去ってしまったのですが(自業自得)、楽器生活は前回記事にも書いたように割と早くからリハビリを始めており、先月末には何とかオオサカンの課題曲レコーディングの収録に復帰することができ、徐々に戻ってきつつあります。



ただ、やはりシビアな箇所を吹くにはまだ歯が不安定すぎたのでいつも座らせてもらっている2ndではなく、乗り番が2曲のみの4番に回していただいて頑張りました。

そしてここから3月にある定期に向けて頑張るぞー!!ってなってるはずだったのですが、例のウイルスによって開催中止となってしまい涙…。゚(゚´ω`゚)゚。

開催を楽しみにされていた方々には申し訳ないと思っていますし、僕自身ベイン氏と共演できるのがすごく楽しみだったのでとても残念です…けど自然の脅威には抗えないので仕方ありません。








そんな近況をお話しして、ここからが本日の本題。








そんなわけで、目下月末にあるお仕事に向けて今はリハビリ兼練習を頑張っているのですが、この前その合わせをした際、歯のことを抜きにしても演奏が超絶不調でした。

というのも、4番ロータリーからシャカシャカという異音がして動きが止まったり、そもそも今まで鳴らせるようになってきている音域で予想以上にポロポロ音を外す、など……
歯の影響で吹きにくくなっていることよりもこの楽器の不調の方が自分にとって明らかにストレスだったので、その日のうちにHMG金管楽器技術の米倉さんに電話して夜に診ていただくことに。
ロータリー調整ついでに、ずーーーーーーーーーーーーーーーーーっと替えてほしいと思っていたウォーターキィのコルクもタイミングが良かったので一緒に替えてもらうことに。




米倉さんのもとにお伺いし、事故でケースも背負っていた話をしたところ、その衝撃が実はロータリーにも来ていて、軸が少しズレてしまったのかもしれないねという見解をいただきました。というわけで、ロータリー調整開始。


調整の際、色んなお話しをします。色々といっても主にホルンのメカメカした話になんですが…笑
文系脳ですがこういった類の話は大好きで、ついつい食い気味で話してしまいます。


特にオイル類を差す頻度については、米倉さんも同じ考えをされていたので、プロのリペアマンと一緒だったのが嬉しかったです。




そしてすっかり快復・コルクが新調された楽器を受け取って、HMGを後に。
米倉さん、当日の駆け込みにも関わらず快く対応してくださり本当にありがとうございました…!!😭






で、本日午前中にリカバリーされたアレキを吹いたわけですが、効果のテキメン具合をもうバッチバチに感じたわけです。




吹奏感がまるで違いました!!!いや、ロータリーも1つ調整してもらってるので完全にコルクだけで改善されたとは言えないんですが…

それでも、このアレキを買ってから4年経ちますがコルクは一切替えてなくて、事故になる前からそれによる吹き辛さは度々感じていました。音程のコントロールとかが以前よりはっきりしやすくなったと思います。息が邪魔されることなく真っ直ぐマウスパイプを通過する感じです。




で、皆さんにもコルクやロータリーのバンパーゴムは定期的にチェックして交換してもらうのを是非オススメしたいのです。





フルートの頭部管のヘッドコルクとかが顕著な例だと思うのですが、やはりコルクは経年劣化で縮んでいきます。そうなると吹奏感に影響が出るのは必至で、ホルンの場合だと縮むことでマウスパイプの穴への塞がり方・気密などが変わってきて影響が出てくるのだと思います。

とはいってもそんな爆速で縮むというわけではなく、気が付いたら縮んでいた、ってパターンが多いのでそもそも楽器の不調がウォーターキィのコルクによるものだというのになかなか気づけないのも事実です。(もっと分かりやすいロータリー本体の不具合・ハンダ外れなどがありますし)



そして楽器の不具合に心当たりがないのに楽器を演奏するのが不調だ、もしかしてマウスピースの相性がよろしくない…?という考えにも至るかもしれません。もちろんその線も十分に考えられるのですが、マウスピース単体で吹いた時、反応に違和感が無かった場合はマウスピース変えようとする前にちょっと立ち止まって考えてみて欲しいのです。


ウォーターキィのコルク交換は、500円程度で済みます。どんなに高くても、野口さん1枚渡せば確実にお釣りが返ってきます。

マウスピースを変えるより、ロータリーを調整してもらうより(これはつい最近ロータリーを調整してもらっているという場合ですが)、このコルク交換で救われたらかなり嬉しいじゃないですか。


意外とホルンって、ちょっと変化があっただけで吹奏感が変わる箇所が多いんです。
このウォーターキィのコルク、ロータリーのバンパーゴム、そして果てにはロータリーキャップの締め具合でも変わってしまうのです。

なので、そういった細かいところにも気をかけてあげることで、より快適に演奏できる可能性が広がるのです!!!



ちなみに、ロータリーのバンパーゴムも劣化していきます。弾力性が無くなって固くなっていき、またコルクと同じように収縮もあると思います。ロータリー裏の軸の隙間にオイルを差すかと思いますが、ミスってオイルが着いちゃうと劣化が進んでしまいます。



ただ、こちらはすぐ見た目で分かりやすいのも特徴で、ロータリーキャップを開けると軸に線が時計の3時の配置で彫ってあると思うのですが、それがガイドと合わなかったら、まずバンパーゴムがおかしいと疑えます。適切なサイズになっていないと、バンパーの位置がズレてしまい、ロータリーの中の穴も完全に開閉しなくなるので吹奏感にモロ直結してしまいます。




以上、こういった観点からウォーターキィのコルクやロータリーのバンパーゴムも定期的な交換が必要なのです。できれば1〜2年か、2〜3年に1回とかが望ましいかな…って思ってたりします。


重複しますが、気づきにくいコルク劣化のせいで気付かぬうちに無理やりその状態に合わせた不適切な奏法になっていってるかもしれません。そうなると、新しいのに変えた後に感覚を取り戻すのが大変なので、楽器に違和感を感じたら、


◆ロータリーの動きに不調はないか
◆レバーはスムーズに動くか
◆本体、特にマウスパイプやベル胴に致命的的な凹みはないか
◆ハンダが外れているところはないか
◆マウスピースのシャンクが凹んだり欠けたりしていないか


を検討し、どれも当てはまらない場合は、コルクやゴムの可能性もあたってみてください。















というわけで、近況&シェアしたいお話でした!











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